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一般社団法人 日本皮膚アレルギー・
接触皮膚炎学会事務局
jsdacd@shunkosha.com まで
(学会事務関係のみ。医療上の相談
にはお答えしておりません)
 
 
有益情報
 

日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会パッチテスト(PT)試薬共同研究委員会(名称変更:日本接触皮膚炎研究班JCDRG)が2016年に行った調査で、PTパネル(S)の金チオ硫酸ナトリウムによる感作が4例報告されました。その後、再度問診等を実施したところ、全ての報告症例において、PT実施前に歯科金属充填など何らかの形で、金の曝露が確認されたため、PTパネル(S)の金チオ硫酸ナトリウムによって、金の感作が成立したと断定できないことが判明いたしました。それに伴い、報告された4例の内3例は感作の疑い、もう1例については判定保留として訂正報告されました。PTパネル(S)販売元の佐藤製薬鰍ヘ、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)にこれらの報告を行い、PMDA指導の下、添付文書の重要な基本的注意の項の改訂を行っています。この1年のPTパネル(S)GST(金チオ硫酸ナトリウム)による感作の疑いの議論は、以下の3点を根拠とするものです。

  • PTパネル(S)GSTによる遅発性に陽性反応がみられたこと
  • PTパネル(S)GSTにて、長期に渡り持続する反応がみられたこと
  • これまで日本の一部施設で実施されていたGST(0.5%PET.)と比較して、PTパネル(S)GST陽性率が高いこと
    (ただし遅発性陽性反応や長期陽性反応は金に特異的な反応ではなく他の化学物質でも確認されることがある)

これらの論点について、日本接触皮膚炎研究班のメンバーがパッチテストの世界的権威の先生方(Prof. Andersen, Prof. Fowler, Prof. Bruze, Associate prof. Thyssenなど)との数回のミーティングや関連論文の調査を行って、以下の知見を導きました。

  • 金/GSTは遅発性陽性反応・持続反応の出現は時に起こり得る
  • PTパネル(S)GSTは世界標準として推奨される2%PET.(20mg)に調整されており今まで世界的にGST「感作」について報告されていないこと、日本国内でも陽性患者を正確に拾っている可能性があり検討を続ける必要があると考えられること
  • 日本接触皮膚炎研究班による国内データでも、海外のデータ(Prof. Bruze)と同様に金陽性率は年齢と共に上昇することが判明し、これは歯科金属の充填率との相関が示唆されている。一方GST(0.5%PET.)では、年齢による陽性率の上昇はみられなかったことから、偽陰性が多い可能性が示唆される結果となっていること

以上より、日本接触皮膚炎研究班はPTパネル(S)のGSTによる遅発性陽性反応や持続する反応は真の陽性反応と考えられ、陽性率の高さは金陽性患者の実態を反映したものであろうと考察し、PT試薬研究2017として研究班協力施設でGSTアレルゲンを除去することなくPTパネル(S)の陽性率を検討していくことに致しました。

本来パッチテストは、「感作」を起こす可能性のある負荷試験であり、貼布前にその旨のインフォームドコンセント(IC)の取得は必須です。PTパネル(S)貼付の際のICは、通常のPTICと同じで良いと考えていますが、特にGSTに関して遅発・持続性の陽性反応が起こり得ることを十分に説明し、書面での応諾を得ておくことが重要です。また歯科治療歴のない幼少児には、施行する必要があるかどうかを十分に検討し、感作リスクがある旨をご説明いただき、適切に症例を選んで実施してください。皮膚科専門医としての判断で貼布・判定・生活指導、必要に応じて治療、経過観察まで責任を持って実施くださいますようお願い申し上げます。

PMDAのホームページ(http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)あるいは佐藤製薬鰍フホームページ(http://medinfo-sato.com/top.html)で最新添付文書の確認ができます。

Japanese standard allergens 2015

パッチテストパネル(S)-1

アレルゲン 含量/81mm2 販売会社
1  硫酸ニッケル 0.16mg 佐藤製薬
2  ラノリンアルコール 0.81mg
3  フラジオマイシン硫酸塩 0.49mg
4  重クロム酸カリウム 0.044mg
5  カインミックス 0.51mg
6  香料ミックス 0.402mg
7  ロジン 0.97mg
8  パラベンミックス 0.80mg
9  アレルゲンなし (ただし判定はおこなってください)
10  ペルーバルサム 0.65mg
11  金チオ硫酸ナトリウム 0.061mg
12  塩化コバルト 0.016mg

パッチテストパネル(S)-2

13  p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂 0.036mg 佐藤製薬
14  エポキシ樹脂 0.041mg
15  カルバミックス 0.204mg
16  黒色ゴムミックス 0.060mg
17  イソチアゾリノンミックス 0.0032mg
18  アレルゲンなし (ただし判定はおこなってください)
19  メルカプトベンゾチアゾール 0.061mg
20  パラフェニレンジアミン 0.065mg
21  ホルムアルデヒド 0.150mg
22  メルカプトミックス 0.060mg
23  チメロサール 0.0057mg
24  チウラムミックス 0.022mg
25  ウルシオール 0.002% pet
26  塩化第二水銀 0.05% aq

コントロール

27  白色ワセリン as is
28  精製水 as is


問い合わせ:

佐藤製薬株式会社
107-0051
東京都港区元赤坂一丁目5番27号
TEL:03(5412)7817
FAX:03(3796)6560
 
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